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成人式の振袖選びはご来店予約が便利です。すずのきなら振袖選びが安心です。

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振袖ブログ

総絞りの振袖の何がスゴイ?【すずのき柏店】

千葉県柏市、松戸市、印西市、我孫子、流山市、野田市をはじめとする千葉県北西部エリアのご成人のお支度をお手伝いさせていただいております、すずのき柏店です。


2020年も残りわずかですね。もう冬休みに入られている学生さんも多いようです。


成人式のご相談が徐々に増えてきています。


ご相談にいらっしゃる(ママ振りも含めて)方からしばしば質問されるのが、絞りの振袖についてです。


「絞り」は、人類最古の染色法であり、一粒一粒に職人の手間が込められた美の極致です。

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本来は「絞り染め」と称されますが、「絞り」と略されることが一般的です。


「絞り染め」は、布の一部を糸で括ったり、専用の器具を用いて挟んだり、折ったり、縛るなどの方法で防染し、その部分が染まらないようにすることで模様を作り出す技法のことです。


前回柏店の記事でご紹介させていただいた辻ヶ花も絞りの技法のひとつですが、絞り染めには他にも数多くの種類があります。


辻ヶ花についての記事はこちら↓↓↓
辻ヶ花の振袖


多くの絞りの振袖に施される〝鹿子絞り〟や、竹田庄九郎という人物が江戸時代に発祥させた〝有松絞り〟も、現在でも多くの人が愛用している絞り染めです。


今回は、この江戸時代に生まれた絞りの技術を、振袖姿のお客様の写真を交えてご紹介していきます。


目次
1.江戸時代の絞り染め
2.有松・鳴海絞り
3.京鹿の子絞り
4.絞りの振袖
5.さいごに


1.江戸時代の絞り染め

絞りの歴史は、紀元前までに遡るともいわれ、世界各地で様々な絞り染めによる作品が残っています。


日本においては、6,7世紀にはすでに絞りによる染色が行われていて、正倉院にもその作品が多く所蔵されています。


また、奈良時代を代表する模様染色法として、「纐纈(こうけち)」、「夾纈(きょうけち)」「臈纈(ろうけち)」の3つがあります。


これらを総称して「三纈(さんけち)」と言われています。


現在の絞り染めは、この三纈のなかの「纐纈(こうけち)」を示しています。


絞り染めは、奈良時代から中世まで表舞台に出ることはありませんでしたが、室町時代から安土桃山時代にかけて誕生した「辻が花」が一世を風靡します。


しかし、前回の記事でも述べたように、辻が花江戸時代の「友禅染」誕生により急速に廃れてしまいます。


辻ヶ花についての記事はこちら↓↓↓
辻ヶ花の振袖



では江戸時代の絞り染めにはどういったものがあるのでしょうか。


江戸時代の絞り染めは、大まかに高級絞り「京鹿の子」と、庶民的な「地方絞り」に分類されます。


京鹿の子は京都で作られる絹に絞った精緻な「疋田鹿の子絞り」の総称です。


布に凹凸を残すことで手仕事であることを表し付加価値を持たせています。


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一方、地方絞りは木綿布を藍染めにする庶民的な絞り染めで、豊後(現在の大分県)の豊後絞りや尾張(現在の愛知県)の有松・鳴海絞り等がこれに当たります。


特に有松・鳴海は尾張藩の保護を受けて発展し、江戸時代以降最大の生産地になっているのです。


江戸時代の後期から明治にかけては、日本各地に絞りの産地が起こりました。


しかし、これらの産地は第一次世界大戦後の不況や、第二次世界大戦中の物資の統制の影響を受け衰退し、現在では絞り染めの大きな産地は京と有松のみとなっているのが現状です。


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また、二大産地以外でも小規模ながら現在でも日本の各地で絞り染めが行われています。


いずれの産地も後継者難や安い海外製品との競争などの問題を抱えていますが、一方で国外などへの販路の拡大や、新しい素材を使った絞り製品の開発などの振興のための取り組みも行われています。

2.有松・鳴海絞り

有松・鳴海絞り(ありまつ・なるみしぼり)とは、愛知県名古屋市緑区の有松・鳴海地域を中心に生産される絞り染めの織物のことです。


江戸時代に誕生して以降、日本国内における絞り製品の大半を生産しており、1975年(昭和50年)9月4日、国の伝統工芸品に指定されました。


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有松・鳴海絞りは、麻糸で根巻きするだけの簡易な技法のほか、鈎針などを使う絞り括り、長針を用いた縫い絞りなど、「くくる」「縫う」「はさむ」の3種を巧みに組み合わせた様々な技法があります。


絞りの種類を大別すると、「くくり絞り」「縫い絞り」「桶染め絞り」「板締め絞り」の4種が20世紀以降にも継承されたものです。


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絞り模様は、こうした技法の組み合わせにより多様な種類があり、最盛期には100以上があったと言われています。


現在、これらの絞り製品は、従来の手ぬぐいや浴衣など和洋の衣類に用いる木綿のほか、振袖訪問着などの絹織物、インテリアなど、様々な用途に活用されています。


模様だけでなく、絞りで生じた布の凹凸やプリーツといった絞りの特性を活かした新たな素材の開発や、アート作品としての新たな絞りを模索する研究も進められているようです。


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浴衣や、ハンカチ、新型コロナウイルスの出現によって必需品となったマスクなどが綿の素材で生産されていますので、気にしていれば目にする機会も少なくないかと思います。

3.京鹿の子絞り

〝絞りの振袖〟と聞いて目にするものには、よく鹿の子絞り(かのこしぼり)という技法が施されています。


鹿の子絞りとは、絹織物に多種のくくり技法と染め分け技法を用いて施す模様染めのことです。


目結(めゆい)とも呼ばれています。


総絞りにした模様が小鹿の背のまだらに似ていることからその名で呼ばれています。


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とても上品ですよね。


その原型は、なんと奈良時代にさかのぼります。


本格的に発展したのは江戸時代以降で、現在でも高級品として流通しています。


非常に手間のかかる模様であり、江戸時代には鹿の子絞りで模様を全面に施した「総鹿の子」が贅沢品として規制されることもあったくらいです。


鹿の子絞りの中でも京都で生産される絹の布に鹿の子を施したものは「京鹿の子絞」と呼ばれ、昭和51年(1976年)には国から伝統工芸品に指定されています。


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4.絞りの振袖

ここまで大きく2つに分けて絞りの種類をご紹介しました。


愛知県で発祥した有松・鳴海絞りは、民間の間で発展し、現在では綿製品だけでなく絹布にもその美しい絞りを施すようになりました。


京都で生産される京鹿の子は、伝統的な絞りの持つ美しさをそのままに、型にとらわれないデザインや色使いを追求するようになりました。


どちらの種類の絞りの技法も、非常に製作難易度が高く、しかしながら存続が危ぶまれていることも事実です。


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すずのきは、これらの絞りの着物を取り扱うことによって、少しでも産地と消費者の皆様を繋いでいきたいと考えております。


特にこの記事をご覧の皆様と接点を持てるのは、振袖ではないかと思います。


少しでも多くの方に、絞り染めの着物を纏っていただくことで、その素晴らしさを継承していただきたいです。


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また、絞りの振袖のいいところとして、次のことが挙げられます。


まずは、個性的で着る人を引き立てるということです。


人とあまりかぶりたくない方にも総絞りの振袖はおすすめです。


総絞りの振袖は高級品ということもあり、流通している数も多くありません。


小物などで個性を出しやすいことからも着る人を引き立ててくれるのが総絞りの魅力のひとつです。


そして、次世代へ受け継ぐことができる時代に左右されない華やかさや上品さ、美しさがあります。


絞りは人類最古の染色法として、今なお多くの人を魅了し続けています。


一般的な振袖のように流行というものがあまりなく、次世代へ受け継いでいけることも大きな魅力です。


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(お母様の総絞りのお振袖を着た女性:写真向かって左)


ママ振りを応援している私たちは、お客様にお持ち込みいただいたお振袖の中に、しばしば総絞りの振袖を拝見させていただくことがあります。


どれも素晴らしいものばかりで、「お嬢様も、ぜひこちらをお召しになってください」とご提案をさせていただくことが多いのです。


しかしながら、身長が大きな方は絞りの風合いを残したままお召いただくのが難しい場合があるなどのデメリットもあります。


保管にも繊細な注意を要する場合がございますので、もし、お持ちの絞りの振袖がある場合にはお気軽にすずのき・絹絵屋までご相談ください。


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(藤娘きぬたやの総絞りのお振袖を着た女性:写真向かって右)

5.さいごに

ここまで絞りのルーツについてと、有松・鳴海絞りや京鹿の子絞りについて、総絞りの振袖についてと述べてきました。


歴史が長く伝統的である一方で、革新的なデザインを生み出してきた絞り染め。


その美しさは時代を超えて愛されているため、世代を繋いでお召しになっていただくことができます。


新しいものをご用意いただいて次世代に継承していくのも、お母様やお祖母様のお振袖をお嬢様お孫様に譲っていかれるのも良いでしょう。


総絞りの振袖の魅力は、美しさや華やかさばかりではなく長く愛して身に纏っていただけるということでしょう。


絞りは華やかさだけでなく上品さを兼ね備えているのでご自身だけでなく、場を華やかに彩ります。


成人式はもちろん、結婚式やパーティーなどの場面でも着れるのがいいですね。


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ここまでご覧いただきありがとうございます。


もし、こちらの記事をご覧になって

「絞りの振袖を見てみたい!!」
「家に絞りの振袖があったはず!!」

など、関心をもっていただけましたら、お近くのすずのき・絹絵屋にご相談ください。スタッフが丁寧にご案内いたします。


2022年成人、2023年成人の皆様向けの記事↓↓↓
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柏市周辺地域の2021(令和3年)成人式情報はこちら91C11A74-CC49-48E3-B922-D664D2B05FFA.jpeg


2020年の前撮り撮影会のスナップ写真はこちらから↓↓↓
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ただ今すずのき柏店では、売り場にお入りいただけるお客様の数を制限させていただいております。

事前のご来店予約が必要となりますのでご了承ください。


また、試着に使われた衿や足袋は使用毎に洗濯除菌をし、1件接客毎にフィッティングルーム・テーブル・イスの除菌を徹底しております。


柏マルイにお越しの際には、ご安心してお立ち寄りくださいませ。



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インスタグラム▼
すずのき柏店[suzunoki_kasiwa]



すずのき柏店は柏マルイの5階、エスカレーターを上がって右手の並びにございます。


お店選びで迷われている方はもちろん、着物に全く興味はないけどいずれは必要なことなので話だけでも聞いておきたいという方は、ぜひご予約いただいた上でご相談ください。


メール、またはお電話でのお問い合わせをお待ちしております。


TEL:04-7163-8333
MAIL:メッセージフォームはこちら

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